かつて世界には人々の命をおびやかす「魔王」が存在していた。
しかし、ある時聖剣を手にした勇者が現れ、仲間とともに魔王を封印する。
恐怖から解放され、世界には平和が訪れたのだ。
世界を救った勇者は、全ての生命を司る世界樹の根に聖剣を突き立て、再び脅威が現れた時、勇者の資格を持つ者が抜くことができるように魔法をかけた。
世界樹の根本には小さな里が作られ、以来長きにわたり聖剣を見守っている。
それから50年の月日が流れ…幸せな日々はある日突然崩れ去った。
里に入った「魔王復活」の知らせ。
その証拠に世界樹からは生命の葉が次々と枯れ落ち始める…
「ついにこの時がきたか…」
状況を悟った里の人々は聖剣の元へと集う。
そこには確かに聖剣があった。
しかし、すでに樹の根本から引き抜かれた状態で置かれていたのだ。
昨日の見回りの時点では聖剣は確かに樹にしっかりと刺さっていた。
この里の中に勇者の資格を持つものがいる…?
しかし、聖剣を抜いたと名乗り出るものはいない。
世界の危機だというのになぜ?勇者の資格を持つ者は一体誰なのか。
里の中で勇者探しが始まった。